鎌倉の木で○○を彫る!?


お寺の一室には、秋の気配をうつした漆器が静かに並びます。

ナビゲーターは鎌倉彫士の森本夫妻。重厚な彫の佇まいに、子どもたちも自然と引き込まれている様子です。




漆は、木の一生の中でわずか200mlしか採れません。

しかも、木を生かしたまま樹液を得るには、熟練の手と長い時間が必要です。

漆が「人の手に支えられて育つ」と言われるのは、このためです。


レクチャーを終えると、いよいよ子どもたちも鎌倉彫に挑戦。

目の前にある二つの木材、檜や楠も、かつては森の中で風に揺れる一本の木でした。

まだ手の中に、朝の生木の温もりが残っている頃、今度はそれが彫刻刀の柄となり、木彫りのための素材となって、子ども達の手によって支えられています。

刃を入れるたびに立ちのぼる香り。

刻むごとにあらわれる表情。

木は形を変えながら、生き続けていることを、子どもたちは自然に感じ取っていました。

完成した楽器はそれぞれが生み出した、たったひとつの作品。

繰り出される音は生命力。


この後が待ちきれません。